先日のエントリーには多くの反響をいただきありがとうございました。
参考にしてみます!といった声も多数頂きました。ありがとうございます。
しかし先日のエントリーには欠点があります。
その銘柄が割高か割安かの判断基準がありませんでした。
業績が絶好調でも、その銘柄が買われ過ぎの水準にあれば購入対象にはなりません。
厳密に購入判断をするためには、インターネットで今の株価を確認して、
財務等も鑑みて割安か割高かの判断をする必要があります。
しかし、四季報を読み進める途中でネットで株価を調べ始めるのは絶対に禁止です。
途中で株価を調べ始めると、その銘柄だけにフォーカスが当たってしまい、
じっくり購入検討を始めてしまうので、四季報を読む手が完全に止まります。
割高? or 割安? その判断を1秒で行う方法。
たとえば、Gunosyという銘柄を見て
「お、業績伸びてるじゃん買ってみようかしら」
と考えたとします。
PERとPBRは四季報の一番上にあります。
ですが、
銘柄の情報と距離が離れすぎているので、視線が上下して効率が悪いのです。
結論から言うと割安かどうかを判断するにあたりPERとPBRは見る必要がありません。
それよりももっと手っ取り早く、
割安なのか
そこそこなのか
買われ過ぎなのか
論外なのかを
大雑把に判断する方法を私は採用しています。
四季報の株価は既に過去の株価なのですから、
どうせ今の株価は最終的にはインターネットで確認しなくてはいけません。
ですから四季報を読んでいる段階では、大雑把に判断するだけで良いのです。
見るところは2か所だけです。
時価総額と、営業利益です。
まず、営業利益の一番下の桁をペンで塗りつぶします。
今期が142、来期が230という数字が出てきます。
この数字を時価総額と比較します。
時価総額は、株価×発行済み株式数で決まります。
つまり、どれだけ買われているかという指標になります。
この欄の中で、現在の株価が反映されるパラメータは唯一、時価総額だけなのです。
これを、会社の営業利益と比較して割高か割安かを判断する訳です。
営業利益の上位桁 > 時価総額 ⇒ 割安
営業利益の上位桁 = 時価総額 ⇒ そこそこ
営業利益の上位桁 < 時価総額 ⇒ 買われ過ぎ
営業利益の上位桁<<時価総額 ⇒ 論外
という判断をすることができます。
・・・これだけです、たったこれだけ。
たとえば、Gunosyの場合であれば
営業利益の上位桁(230) < 時価総額(503) ⇒ 買われ過ぎ
という判断ができます。
勘違いしないでいただきたいのは、四季報に出ているのは
過去に「この会社がこのくらい稼いできましたよ」という数字です。
もし「買われ過ぎ」と判断した銘柄であっても、
営業利益の伸びから数年以内に時価総額の数字を上に抜いていくだけの力がある
と判断した銘柄であれば、間違いなく購入対象になり得ます。
この判断方法は【事業の価値 = 営業利益 × 10】
の法則をベースにしています。
厳密にはここに固定負債合計と財産価値を足して株主価値を求める必要があります。
ですが四季報を読み進める段階での大雑把な割高/割安判断であれば
事業価値の計算だけで十分だと思いますし、逆に言えば四季報上で
できる割高か割安かの判断はせいぜいこの程度です。