イノベーションのジレンマという言葉があります。
過去においてイノベーションにより市場を席巻した優良企業はリスクを避け、
従来の価値を破壊して新しい価値を生み出す「破壊的イノベーション」を回避し、
従来製品の改良を進める「持続的イノベーション」に邁進することになります。
顧客のニーズに応えて従来製品の改良を進め、ニーズのないアイデアを
切り捨てていった結果、やがて優良企業の持続的イノベーションの成果は
ある段階で顧客のニーズを超えてしまいます。
そしてそれ以降、顧客は、そうした成果以外の側面に目を向け始め、
破壊的イノベーションの存在が無視できない力を持つようになっていきます。
やがて他社の破壊的イノベーションの価値が市場で広く認められるようになります。
その結果、優良企業の提供してきた従来製品の価値は毀損してしまい、
優良企業は自社の地位を失ってしまうという訳です。
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一世を風靡した優良企業が時代とともに衰退していく例はたくさんあります。
今の優良企業が10年後にも優良企業である保証はどこにもありません。
だから投資家は四半期ごとに業績をチェックし、優位性が脅かされていないか、
良くない兆候が出ていないかを常に監視しておかないといけないのです。
まぁ、インデックス投資であればこんな難しいことを考える必要は無いのですけどね。
根を下ろしてはいけない。それは動きを鈍らせる。
マックス・ギュンター